PRACTICAL GUIDE 03 / ISSUER MODEL

発行主体で変わる、
電子地域通貨の基本構造。

発行者と運営主体を同一とする基本モデルで、地方公共団体が発行する場合と、経済団体等が発行する場合の違いをシンプルに整理します。

電子地域通貨資金決済法役割整理法的確認日:2026.07.16
01 / PREMISE

まず「発行者」を決める。

電子地域通貨の制度設計では、システムや加盟店募集より先に、誰が発行者として事業を運営するのかを整理する必要があります。

このガイドは複雑な委託関係には踏み込まず、最も基本的な二つのモデルを比較します。対価を得て発行され、加盟店で利用される前払式支払手段を想定しています。

このページの前提: 発行者と運営主体は同一。システムベンダーは提供・保守を担う委託先として整理します。無償ポイント、払戻し・送金機能を伴う設計は別途確認が必要です。発行日から6か月以内に限って使用できる場合は、法第4条第2号の適用除外を先に確認します。同号の「政令で定める一定の期間」は、施行令第4条で6か月と定められています。
02 / ARTICLE 4

登録を考える前に、
法第4条を確認する。

前払式支払手段に該当しても、資金決済法第4条各号に該当する場合は、同法第2章の規定が適用されません。第4条第2号の「政令で定める一定の期間」は、施行令第4条で6か月と定められています。したがって、発行主体だけでなく、使用期限などの設計も先に確認します。

PAYMENT SERVICES ACT / ART. 4
「前払式支払手段か」→「第4条の適用除外か」→「届出・登録が必要か」の順に整理。

経済団体等が発行する場合でも、第4条の適用除外に該当すれば、前払式支払手段発行者としての届出・登録は不要です。

ARTICLE 4 (1)

乗車券・入場券等

乗車券、入場券その他これらに準ずるものとして、政令で定めるもの。

ARTICLE 4 (2)

発行日から6か月以内

発行の日から6か月以内に限って使用できる前払式支払手段。期限表示や実際の運用を含めて確認します。

ARTICLE 4 (3)

国・地方公共団体が発行

国または地方公共団体自身が発行者となる前払式支払手段。資金決済法第2章の規定は適用されません。

このページで扱う主な適用除外:法第4条には上記以外の類型もあります。本ガイドでは、電子地域通貨の初期検討で特に確認されやすい項目だけを簡潔に示しています。適用除外は資金決済法第2章の規制が外れることを意味し、会計・契約・個人情報保護など他の法令や実務上の責任がなくなるものではありません。
03 / INTERACTIVE MAP

発行主体を選んで、
役割の違いを見る。

発行者を選択してください

自治体発行モデル

法第4条第3号|第2章の適用除外
図中の主体を押すと、右側の説明が切り替わります。
資金決済法地方公共団体が発行者であれば法第4条第3号|第2章の適用除外
主な確認資金管理・自治体会計・加盟店精算
システムベンダー委託先として整理。発行者表示や契約関係を確認
04 / COMPARISON

違いは、発行主体と
法的な入口。

法第4条の適用除外を確認したうえで、ここでは発行主体による基本的な違いだけを表示します。

比較項目自治体発行モデル経済団体等発行モデル
発行者・運営主体地方公共団体商工会議所、商工会、協同組合、地域会社等
資金決済法上の入口法第4条第3号|第2章の適用除外
登録・届出は不要
法第4条等の適用除外がなければ、第三者型は事前登録
発行日から6か月以内等は法第4条を確認
主な確認事項発行者表示、資金管理、自治体会計、精算、委託範囲登録要件、運営態勢、未使用残高、委託先管理
ベンダーの位置このガイドではシステム提供・保守を担う委託先として整理。実際の発行者は、規約、契約、資金の流れ、表示等から確認する。
05 / COMMON ROLE

システムベンダーは、
仕組みを支える。

01

アプリ・決済基盤

利用者アプリ、加盟店画面、残高管理などのシステムを提供します。

02

管理画面・データ

発行、利用、加盟店精算、分析に必要な管理機能を提供します。

03

保守・障害対応

安定稼働、セキュリティ、障害時の技術対応を担います。

04

責任の切り分け

業務の一部を委託しても、最終的な責任は発行者に残ります。委託先任せにせず、契約とモニタリング方法を明確にします。

LEGAL EXPRESSION REVIEWED / 2026.07.16

このガイドの位置づけ

本ページは、電子地域通貨を検討する際の基本的な役割と法的な入口を整理する一般情報です。個別の登録要否、資金管理、会計処理、為替取引への該当性を判断する法律意見ではありません。

自由な払戻し・出金、利用者間の資金移転等を含む設計では、資金移動業その他の規制も検討が必要です。実際の制度設計では、最新法令を確認し、管轄財務局・財務事務所、弁護士その他当該分野の適切な専門家へ相談してください。

1資金決済法第3条の前払式支払手段に該当するか
2資金決済法第4条各号の適用除外に該当するか(第2号の期間は施行令第4条で6か月)
3適用除外でなければ、自家型・第三者型と届出・登録の要否を整理する
NEXT STEP / CONTACT

発行主体を決めたら、
導入条件とお金の流れをつなぐ。

導入前チェックでポイント・開始方法・個人情報を整理し、会計ガイドでチャージから加盟店精算までを確認できます。個別の制度設計はお問い合わせください。