地域社会DX / 自治体DX / 公共性 / Well-Being

地域社会DXは「問い」から始まる ―ソクラテスとプラトンから考える、善きデジタル基盤―

まちに新しいアプリやキャッシュレス決済、地域ポイント、政策ダッシュボードが広がるなかで、私たちはあらためて問い直す必要があります。このデジタルは、誰の暮らしを支えているのか。地域社会DXを、単なる技術導入ではなく、地域が自分自身を問い直す営みとして考えます。

洞窟の影から外の広場へ向かう視点を通じて、問いから始まる地域社会DXを象徴するイメージ
数字や仕組みの「影」にとどまらず、地域の暮らしと対話へ戻ることを象徴するイメージ。
このノートの位置づけ:
本稿は、地域社会DXの導入手順を説明する記事ではありません。アプリ、電子地域通貨、ダッシュボード、EBPMといった道具を使う前に、地域が何を問い、誰の暮らしを支えようとしているのかを整理するための「問いの設計論」です。
READING GUIDE

この記事の補助線

四つの視点を切り替えると、哲学と地域社会DXのつながりが見えやすくなります。

何を問うか。

「何を導入するか」より先に、「このデジタルは誰の暮らしを支えるのか」を問い直します。

はじめに――便利になった。その先を問う

まちの中に、新しいアプリが入る。お店でキャッシュレス決済が使えるようになる。健康づくりやイベント参加にポイントが付き、行政からのお知らせがスマートフォンへ届く。ダッシュボードには、利用者数、決済額、参加率、満足度といった数字が並びます。

一見すると、地域は少しずつ便利になっています。けれども、立ち止まると、別の問いが浮かびます。

その便利さは、誰の暮らしを支えているのでしょうか。

その数字は地域の何を映しているのか。アプリを使えない人、声を上げにくい人、制度の隙間にいる人はどこにいるのか。そして、私たちはデジタルを使って、どのような地域をつくろうとしているのか。

地域社会DXを考えるとき、私たちは「何を導入するか」から話を始めがちです。アプリ、キャッシュレス、データ連携、オープンデータ、政策ダッシュボード、AI、電子地域通貨。どれも重要な道具です。しかし、道具の話だけでは地域社会DXの本質には届きません。

本当に大切なのは、「何のために使うのか」という問いです。この問いを考えるため、古代ギリシアの哲学者ソクラテスとプラトンの考え方を補助線にします。

ソクラテスは、人々に答えを与えた人というより、問いを投げかけた人でした。プラトンは、私たちが見ているものが現実のすべてではないことを「洞窟の比喩」で示しました。この二人の思想は、現代の地域社会DXにも深く通じています。

なぜなら、地域社会DXとは単なる技術導入ではなく、地域が自分自身を問い直す営みだからです。

1 デジタル化の「その先」にある地域の風景

人口減少、高齢化、担い手不足、行政職員の負担増、地域経済の縮小、公共交通、防災、医療・福祉、子育て支援。地域が抱える課題は複雑になり、従来の方法だけで対応し続けることは難しくなっています。

だからこそ、行政手続きのオンライン化、窓口改革、キャッシュレス化、地域アプリ、データ連携基盤、オープンデータなどを活用し、行政サービスを効率化し、住民との接点を増やし、データに基づいて政策を見直すことは重要です。

ただし、デジタル化はあくまで手段です。アプリを入れることも、決済額を伸ばすことも、ダッシュボードを作ることも、それ自体が目的ではありません。現場では、いつの間にか次のような「手段の達成」が事業の中心になることがあります。

  • アプリのダウンロード数を増やす。
  • キャッシュレス決済の利用額を伸ばす。
  • ポイント付与件数やアンケート回答数を増やす。
  • ダッシュボードやオープンデータを公開する。

これらは成果を確認するために必要ですが、本当に見るべきなのは、その先にある地域の風景です。

  • 住民の暮らしは少しでも楽になったのか。
  • 困っている人へ支援が届くようになったのか。
  • 地域のお店の持続可能性は高まったのか。
  • 地域活動への参加の入口は増えたのか。
  • 行政と住民の信頼は深まったのか。

古代ギリシア語には、人間の生き方や暮らしのあり方を考えるうえで参照される「Bios」という言葉があります。ここでは厳密な古典語の議論ではなく、地域に暮らす人々の日々の生活や実感を考える補助線として「生」という視点を置きます。

地域社会DXも、本来はこの「生」に向き合うものでなければなりません。行政の効率化が住民の暮らしから切り離されれば、DXは地域を支える基盤ではなく、単なる管理の仕組みへ変わります。

QUESTION SELECTOR

いまのDXで、どこに違和感がありますか

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2 ソクラテス的対話――答えを出す前に「無知」を知る

ソクラテスの姿勢としてよく知られているのが「無知の知」です。これは「自分は何も知らない」と開き直ることではありません。自分が知っていると思い込んでいることを疑い、より深く考えるための出発点です。

ソクラテスは相手に問いを投げかけました。それは本当にそうなのか。なぜ、そう言えるのか。善いと思っているものは、本当に善いのか。相手の考えを問い直し、矛盾や思い込みを明らかにする対話は、エレンコスとも呼ばれます。

この姿勢は自治体DXにも必要です。DXの現場では、知らず知らずのうちに「行政側の正解」が先に置かれることがあるからです。

  • このアプリがあれば便利になる。
  • このシステムを入れれば業務が効率化する。
  • このデータを取れば政策評価ができる。
  • このポイントを付ければ住民は参加する。

こうした仮説は必要です。しかし、それを正解として固定すると、地域の実態からずれていきます。ソクラテス的に考えるなら、まず問うべきです。

  • 本当に住民はそのアプリを必要としているのか。
  • スマートフォンを使えない人はどうするのか。
  • 便利になる人の陰で、不便になる人はいないか。
  • 行政の効率化が、住民の安心感を損なっていないか。
  • ポイントによる誘導は、主体的な参加につながっているか。

自治体DXにおける無知の知とは、行政が「住民にとって何が良いかを、すでに知っている」と思い込まない姿勢です。

ここで思い出したいのが、ソクラテスの「産婆術」です。ソクラテスは、自分が答えを産み出すのではなく、相手の中にある考えが生まれるのを助ける存在として振る舞いました。

地域社会DXにおける行政や専門家も、答えを一方的に示す人ではなく、住民、事業者、地域団体、子育て世帯、高齢者、若者、障がいのある人、移動に困難を抱える人、デジタルが苦手な人の声を聞き、それらを地域全体の問いへ育てる役割を担えます。

参加型予算、オンライン意見募集、市民参加型プラットフォームは、この対話を現代的に広げる仕組みです。三重県の「みんつく予算」や、加古川市のDecidimのような取組は、行政が一方的に決めるのではなく、市民とともに政策を考える入口になります。

ただし、仕組みを導入するだけで対話が生まれるわけではありません。集めた意見をどう扱うのか、反映できない理由をどう説明するのか、少数意見やオンラインで声を出せない人をどう尊重するのか。ここまで含めて対話の設計です。

SOCRATIC REVIEW

問いは、導入前だけでは終わらない

3 プラトンの洞窟――ダッシュボードの影を追わない

問いを立てた後、私たちはデータを見ます。地域アプリの利用者数、電子地域通貨の決済額、ポイント付与額、健康事業の参加者数、アンケート回答数、店舗別・年代別・地域別の傾向。こうしたデータは、地域を理解し、政策を改善するために欠かせません。

しかし、ここでプラトンの「洞窟の比喩」を思い出す必要があります。洞窟の中に縛られた人々は、壁に映る影を現実そのものだと思っています。けれども、その背後には火があり、洞窟の外には太陽に照らされた世界があります。

ダッシュボードに映る数字も、地域の現実を映しています。しかし、それは地域そのものではありません。数字は、地域の一部を切り取った「影」です。

電子地域通貨の利用額が増えた。それは地域経済が活性化したということでしょうか。キャンペーンによる一時的な利用増かもしれません。特定の店舗に集中している可能性も、行政ポイントの消化が進んだだけの可能性もあります。

アプリ登録が増えたとしても、一度登録しただけで使われていないかもしれません。健康ポイントの参加者が増えても、もともと健康意識の高い人だけが参加し、外出が難しい人や孤立している人が数字の外に残っている可能性があります。

データだけで地域を理解したつもりになることは危険です。受益者の満足だけを見て、受益していない人の沈黙を見落とせば、政策評価は偏ります。

ここで重要になるのが、アウトプットとアウトカムの違いです。アウトプットは、登録者数、開催回数、ポイント付与件数など、施策によって直接生まれた結果です。アウトカムは、外出機会、安心感、買い物の利便性、健康行動の継続、地域参加など、住民や地域の状態がどう変化したかを示します。

地域社会DXで本当に見たいのは、アウトプットの先にあるアウトカムです。だからこそ、ダッシュボードだけでなく、自由記述、相談窓口の声、店舗ヒアリング、地域団体との対話、現場での観察を組み合わせる必要があります。

データは問いを終わらせるものではありません。問いを深めるための入口です。

SHADOW READER

数字が映すもの/映さないもの

見えている:利用額、決済件数、利用店舗。

問い直す:新しい消費か、既存消費の置き換えか。特定店舗への集中か、日常利用の広がりか。

4 電子地域通貨・地域アプリは、現代のアゴラになれるか

古代ギリシアの都市国家には、「アゴラ」と呼ばれる広場がありました。そこは市場であり、政治の場であり、人々が集い、語り合う公共空間でもありました。単に物を売り買いする場所ではなく、市民が互いに出会い、情報を交換し、地域のことを考える場でした。

現代の地域社会に、かつてのアゴラをそのまま再現することはできません。しかし、電子地域通貨や地域アプリは、現代のアゴラへ向かう入口になり得ます。

電子地域通貨を地域のお店で使えるだけの決済手段として見れば、大手キャッシュレス決済との違いは小さくなります。本質的な可能性は、地域の行動と関係性をつなぐことにあります。

  • 地元のお店で買い物をする。
  • 健康づくり、イベント、ボランティア、防災訓練に参加する。
  • 地域施設を利用し、行政のアンケートへ答える。
  • 観光客や関係人口が地域との接点を持つ。

こうした行動が、地域通貨や地域ポイントを通じてゆるやかにつながるとき、地域の中に新しい循環が生まれます。深谷市の「ネギー」のように、地域活動や寄付、キャンペーンと結びつく仕組みや、イタリアのSardexのような地域内相互信用の仕組みは、地域通貨が支払いだけにとどまらない可能性を示しています。

ただし、「ポイントで人を動かす」という発想だけでは不十分です。ポイントは行動のきっかけになりますが、ポイントが目的になれば、終了した瞬間に行動も消えます。

目指すべきなのは、ポイントを入口として地域との接点を増やすことです。知らなかった店を訪れる。地域活動を知る。健康づくりを始める。誰かとつながる。こうした小さな接点が積み重なることで、地域参加は日常の中に入っていきます。

電子地域通貨や地域アプリは、うまく設計すれば地域の関係性を可視化するインフラになります。どの店舗が地域消費を支えているか、どの施策が行動変容につながったか、どの年代や地域に利用の偏りがあるか、誰に支援が届いていないか。個人情報へ十分配慮しながら集計データとして把握できれば、政策改善の質は高まります。

もちろん万能ではありません。利用者が広がらなければ一部の人だけの仕組みになり、店舗負担が大きければ継続できません。高齢者やデジタルが苦手な人への支援がなければ、デジタル・ディバイドを広げます。キャンペーン依存になれば、持続的な地域経済循環にもつながりません。

AGORA CYCLE

決済から公共性へ――五つの循環

買い物、イベント、健康づくり、防災訓練など、日常の中に地域との接点をつくります。

5 Well-Beingとデータ倫理――「善き地域」をどう支えるか

プラトンは「善」を重要なテーマとして考えました。現代の地域政策で「善」という言葉は抽象的に聞こえますが、行政やまちづくりは、常に「善い地域とは何か」という問いに向き合っています。

便利な地域、効率的な行政、データが多く集まる地域、アプリ利用率や決済額が高い地域。これらは一つの要素ですが、それだけでは善い地域とは言えません。

善い地域とは、住民が安心して暮らし、自分の居場所や役割を感じ、困ったときに誰かへつながり、年齢、所得、デジタルスキルにかかわらず必要な支援へアクセスできる地域です。地域の未来に自分も関われると感じられることも大切です。

この考え方に近い現代的な言葉がWell-Beingです。地域幸福度指標は、幸福度ランキングや点数競争のためではありません。地域の状態を可視化し、住民、事業者、行政、大学、団体が共通の目標へ向かって対話するための共通言語です。

ただし、行政が「これが幸福です」と一方的に定義することはできません。専門家が善い暮らしを上から示すことも、数字だけで幸福を測り切ることもできません。それでも、移動、買い物、医療・福祉、子育て、地域参加、孤立、防災、地域経済、行政への信頼などを材料に、何を大切にする地域なのかをともに問い続けることはできます。

そして、Well-Beingを支えるDXには、データへの信頼が欠かせません。地域アプリ、電子地域通貨、健康ポイント、防災、行政手続き、オンライン相談が広がるほど、行政や関係団体は住民の行動や属性に関わるデータへ触れます。

データは住民を管理するための道具ではなく、住民を支援するための公共的な資産です。この原則を見失えば、どれほど便利な仕組みでも信頼を失います。

DATA GOVERNANCE

信頼を支える四つの原則

01目的を明確にする

政策改善、住民支援、効果測定など、何のために取得するのかを明らかにします。「将来使うかもしれないから」だけで集めません。

02必要以上に集めない

取得できる情報ではなく、目的のために本当に必要な情報を基準にします。保有すること自体が責任とリスクになります。

03個人を監視しない

地域全体の傾向を把握するために使い、個人の行動監視や不利益な評価へ安易に結びつけません。

04住民の言葉で説明する

何を、何のために、誰が管理し、どの範囲で使い、どう守るのかを、専門用語に頼らず説明できる状態にします。

データガバナンスとは単なる内部ルールではありません。行政と住民の間にある信頼の契約です。データを活用すれば、限られた予算、人員、時間をどこへ配分するか、誰に支援が届いていないか、どの施策が効果を生んだか、どの仕組みが格差を広げていないかを考えられます。

住民を管理するためのデータ活用ではなく、住民を支えるためのデータ活用へ。この姿勢が、善き地域社会DXの土台です。

6 EBPMは、数字で結論を出すことではない

EBPMは、Evidence-Based Policy Making、証拠に基づく政策立案です。政策を経験や勘だけで進めず、データや根拠に基づいて設計し、実施し、評価し、改善する考え方は、自治体運営に不可欠です。

しかし、KPIを設定すればEBPMになるわけではありません。グラフを作ること、ダッシュボードを整備することも、政策評価の完了ではありません。

EBPMに必要なのは、問い、仮説、データ、評価、改善の循環です。

EBPM CYCLE

数字で終わらせない五つの段階

何を解決したいのか。

手段ではなく、住民や地域の状態として課題を定義します。

たとえば電子地域通貨の利用額が増えても、地域内経済循環が強まったとは限りません。行政ポイントの期限前に駆け込み利用が起きたのか、特定のキャンペーンが一時的に効いたのか、新規利用者が増えたのか、既存利用者の単価が上がったのかで意味は異なります。

数字の増減だけで政策判断はできません。投入した資源、実施した活動、直接の成果、その結果として起きた住民や地域の変化、最終的に目指す地域の姿をつなぐ必要があります。

EBPMは、数字で結論を急ぐことではありません。数字を入口に「なぜそうなったのか」を問い続けることです。この意味で、EBPMもソクラテス的な営みです。

変化に強い地域とは、最初から完璧な答えを持つ地域ではありません。問い直し続ける仕組みを持つ地域です。

7 専門家は、洞窟の外から地域へ戻る

プラトンの洞窟の比喩では、洞窟の外に出た人は、影ではなく太陽に照らされた世界を見ます。しかし、そこで終わりではありません。もう一度洞窟へ戻り、まだ影だけを見ている人々に語りかけなければなりません。

これは、現代の専門家、行政職員、DX担当者にも重なります。データ、制度、システム、政策評価、個人情報保護、地域経済を理解する専門性は重要です。しかし、専門家の世界だけで語っても地域は変わりません。行政内部の資料が整っていても、住民の納得にはつながりません。

専門性を持つ人に求められるのは、洞窟の外で見たものを地域の言葉へ翻訳して戻すことです。

  • なぜこの仕組みが必要なのか。
  • どのような効果とリスクがあるのか。
  • 個人情報はどう守られるのか。
  • うまくいかなかった場合に、どう見直すのか。
  • 住民はどこで意見を伝えられるのか。
  • データは政策改善へどう使われるのか。

プラトンの哲人政治を現代へそのまま持ち込む必要はありません。むしろ、少数の専門家が上から地域を設計するDXは、現代の公共性と相容れません。

必要なのは、専門性を持つ人が地域へ戻り、住民と同じ場で問いを共有することです。専門家は答えを押しつける存在ではなく、地域がよりよく考えるための補助線を引く存在です。

TRANSLATION

専門用語を、地域の言葉へ戻す

データ連携

必要な情報を、目的と責任を決めたうえで安全につなぐこと。

KPI

事業を続けるか、見直すかを考えるための途中の目印。

ガバナンス

誰が決め、誰が守り、問題が起きたとき誰が説明するかを明確にすること。

EBPM

数字だけに従うことではなく、根拠と現場の声を使って政策を改善すること。

8 善き地域社会DXを、公共の基盤として育てる

善き地域社会DXとは、単に便利な仕組みを導入することではありません。地域に暮らす人々が、自分たちの地域を理解し、問い直し、参加し、支え合うための基盤をつくることです。

そのためには、少なくとも五つの条件があります。

  1. 住民の暮らしに根ざす。行政の都合ではなく、住民の困りごと、事業者の課題、現場の実感から出発する。
  2. 誰も取り残さない。スマートフォンを使えない人への支援、窓口や紙との併用、相談の導線を用意する。
  3. データの使い方を説明する。何を集め、何に使い、どう守るかを明らかにする。
  4. 住民参加の回路をつくる。行政からの一方通行ではなく、住民や事業者の声が戻る仕組みを持つ。
  5. 導入後も改善する。利用状況、数字、実感を見て、運用と制度を更新する。

電子地域通貨は地域内経済循環を見える化する可能性があります。地域ポイントは健康づくりや地域参加の入口になります。オープンデータは行政と住民が同じ課題を見る材料に、ダッシュボードは政策の現状を共有する地図に、Well-Being指標は目指す方向を考える共通言語に、EBPMは政策を問い直し続ける方法になります。

それぞれは別々の施策に見えますが、本来はつながっています。行動を支える仕組み、データを読み解く仕組み、声を聞く仕組み、政策を見直す仕組み、地域の幸福を考える仕組み。これらを循環させることが地域社会DXの本質です。

PRACTICE CHECK

善き地域社会DXの実務確認

すべてを一度に満たすためではなく、次に見直す場所を見つけるためのチェックです。

確認済み:0 / 6

まずは、現在できていることを確認してみてください。

おわりに――このデジタルは、誰の暮らしを支えているのか

地域社会DXは、技術の話であると同時に公共性の話です。行政の効率化だけでなく、住民との信頼、地域内のつながり、データの透明性、参加の機会、そして地域にとっての善い暮らしを考える営みです。

ソクラテスが問いを通じて人々に考えることを促したように、地域社会DXも地域に問いを投げかけるものであるべきです。プラトンが洞窟の比喩で「見えているもの」への過信を戒めたように、私たちもダッシュボードやKPIだけで地域を理解したつもりになってはいけません。

データを見る声を聞く現場へ戻る問い直す説明する改善する

地域社会DXは完成品ではありません。地域が学び続けるための仕組みです。問いがあれば、導入した仕組みを見直し、数字の意味を考え、住民の声へ戻り、技術の目的化を避けられます。

最後に残す問い このデジタルは、誰の暮らしを支えているのか。

この問いを忘れない限り、地域社会DXは地域を管理する道具ではなく、地域を支える公共の基盤になっていくはずです。

参考文献・参照資料

ソクラテス・プラトン、古典哲学関連

青空文庫 プラトン作品リスト
https://www.aozora.gr.jp/index_pages/person915.html

青空文庫 プラトン『クリトン』
https://www.aozora.gr.jp/cards/000915/card4333.html

国立国会図書館サーチ プラトン『ソクラテスの弁明』
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001412201

国立国会図書館サーチ 『ソクラテスの弁明・クリトン』
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002664824

J-STAGE 医療技術職養成教育への「ソクラテス的対話」の導入とその意義
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gscs/13/1/13_37/_article/-char/ja/

J-STAGE プラトン『国家』第六・七巻における「善のイデア」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy/2019/70/2019_191/_pdf/-char/ja

J-STAGE プラトン『ポリテイア』は論文にあらず
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tits/16/1/16_1_1_18/_pdf/-char/en

地域社会DX・デジタル田園都市国家構想関連

デジタル田園都市国家構想 基本方針 2022
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/pdf/20220607_honbun.pdf

デジタル田園都市国家構想 総合戦略 2023改訂版
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/pdf/20231226honbun.pdf

デジタル庁 政策一覧
https://www.digital.go.jp/policies

デジタル庁 重点計画 2025
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/5ecac8cc-50f1-4168-b989-2bcaabffe870/cd4e0324/20250613_policies_priority_outline_03.pdf

デジタル庁 データ連携基盤の共同利用ガイドブック
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/10acd848-153a-4225-b4dd-d91c45e20912/fb7eed5a/20241017_policies_digital_garden_city_nation_outline_01.pdf

自治体DXの推進に向けた取組について
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg6/20231114/pdf/shiryou1.pdf

Well-Being・地域幸福度指標関連

デジタル庁 地域幸福度 Well-Being 指標
https://www.digital.go.jp/policies/digital_garden_city_nation/well-being

デジタル庁 地域幸福度 Well-Being 指標検討会
https://www.digital.go.jp/councils/digital-garden-city-nation-wellbeing

SCI-Japan 地域幸福度 Well-Being 指標
https://www.sci-japan.or.jp/LWCI/index.html

デジタル田園都市におけるWell-Being指標
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai7/shiryou5-1.pdf

市民の幸福感を高めるまちづくりの指標
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai7/shiryou5-3.pdf

地域幸福度 Well-Being 指標とロジックモデル
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai8/kijou1.pdf

JIAM 地域幸福度 Well-Being 指標の活用
https://www.jiam.jp/journal/pdf/125-02-04.pdf

EBPM・政策評価・KPI関連

内閣府 EBPMへの取組
https://www.cao.go.jp/others/kichou/ebpm/ebpm.html

EBPMガイドブック
https://www.gyoukaku.go.jp/ebpm/img/guidebook1.2_230403.pdf

EBPMアクションプラン2024
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2024/1226/shiryo_08.pdf

EBPMアクションプラン2025
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/report_251225_1.pdf

第21回 EBPMアドバイザリーボード議事要旨
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/ab1/summary_20250819.pdf

内閣府 スマートシティ施策のKPI設定指針
https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/smartcity/01_sc_sihyou.pdf

政策評価におけるロジックモデルの作成・活用
https://www8.cao.go.jp/hyouka/yuushikisha-28/sankou6-2.pdf

ダッシュボード・オープンデータ関連

デジタル庁 政策ダッシュボード一覧
https://www.digital.go.jp/resources/govdashboard

デジタル庁 ダッシュボードデザインの実践ガイドブック
https://www.digital.go.jp/resources/dashboard-guidebook

デジタル庁 ダッシュボードを活用した政策実務の調査研究
https://www.digital.go.jp/resources/dashboard-case-studies

デジタル庁 オープンデータ
https://www.digital.go.jp/resources/open_data

デジタル庁 オープンデータ取組の質評価指標・研修資料
https://www.digital.go.jp/resources/open_data/materials-for-learning

デジタル庁 オープンデータ利活用事例
https://www.digital.go.jp/resources/data_case_study_local

e-Govデータポータル
https://data.e-gov.go.jp/info/ja

データ倫理・個人情報保護・AIガバナンス関連

個人情報保護委員会 法令・ガイドライン等
https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/

個人情報保護委員会 行政機関等向けガイドライン
https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_administrative/

個人情報保護委員会 行政機関等向けガイドライン PDF
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/240401_koutekibumon_guidelines.pdf

個人情報保護法の概要 地方公共団体職員向け
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/r3_gaiyou_2304.pdf

デジタル庁 データガバナンス・ガイドライン策定のお知らせ
https://www.digital.go.jp/news/71bf19c2-f804-488e-ab32-e7a044dcac58

デジタル庁 データガバナンス・ガイドライン PDF
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/information/field_ref_resources/71bf19c2-f804-488e-ab32-e7a044dcac58/b1757d6f/20250620_news_data-governance-guideline_01.pdf

経済産業省・総務省 AI事業者ガイドライン 第1.2版 本編
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/pdf/20260331_1.pdf

経済産業省・総務省 AI事業者ガイドライン 第1.2版 概要
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/pdf/20260331_2.pdf

電子地域通貨・地域ポイント関連

飛騨信用組合 さるぼぼコイン関連
https://www.hidashin.co.jp/

飛騨高山旅ガイド さるぼぼコイン
https://www.hidatakayama.or.jp/useful/sarubobo/

飛騨市 さるぼぼコイン活用のポイント還元事業
https://www.city.hida.gifu.jp/soshiki/14/80004.html

木更津市 アクアコイン特設ページ
https://www.city.kisarazu.lg.jp/gyoseijoho/sesaku_keikaku/aquacoin/index.html

アクアコイン公式
https://www.kisarazu-aquacoin.com/

前橋市 電子地域通貨事業 めぶくPay
https://www.city.maebashi.gunma.jp/soshiki/sangyokeizai/nigiwaishogyo/gyomu/1/38416.html

めぶくPay公式
https://www.mebukupay.com/

深谷市 地域通貨ネギー
https://www.city.fukaya.saitama.jp/soshiki/sangyoshinko/sangyobrand/tanto/sangyobranding/tiikituuka/index.html

ネギー公式サイト
https://negi-currency.jp/

まちのコイン公式
https://coin.machino.co/

まちのコイン 導入地域一覧
https://coin.machino.co/regions

日立市 まちのコイン
https://www.city.hitachi.lg.jp/bunkakoryu_sports/shiminkatsudo/1011410/index.html

智頭町 コミュニティ通貨「まちのコイン」
https://www1.town.chizu.tottori.jp/chizu/kikaku/47/

Sardex 公式
https://www.sardexpay.net/

WIR Bank 公式
https://www.wir.ch/de/privatkunden/

電子地域通貨の調査研究・制度資料

J-STAGE デジタル地域通貨による地域振興の実証分析
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ncs/29/0/29_28/_article/-char/ja/

J-STAGE さるぼぼコインの経済効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejipm/76/5/76_I_461/_article/-char/ja

J-STAGE 地域通貨利用と主観的ウェルビーイング
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ckg/19/1/19_11/_pdf

中小企業庁 キャッシュレス決済・地域通貨事例
https://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/jirei/05/

国立国会図書館 電子地域通貨の現状と課題
https://dl.ndl.go.jp/view/prepareDownload?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F14056530

デジタル通貨フォーラム 地域通貨分科会 中間報告
https://www.decurret-dcp.com/.assets/chiiki_report202202.pdf

経済産業省 デジタル地域通貨の先進事例
https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2022FY/000136.pdf

財務省関東財務局 地域活性化と電子地域通貨
https://lfb.mof.go.jp/kantou/content/000226793.pdf

住民参加・参加型予算・市民参加型プラットフォーム関連

三重県 みんつく予算
https://www.pref.mie.lg.jp/ZAISEI/HP/p0019400004_00001.htm

三重県 県民提案予算の取組紹介
https://www.pref.mie.lg.jp/ZAISEI/HP/m0036300280.htm

杉並区 皆さんとつくる予算
https://www.city.suginami.tokyo.jp/s001/1432.html

杉並区 参加型予算 令和6年度モデル実施
https://www.city.suginami.tokyo.jp/kusei/zaisei/1411/1432/1433/r06/index.html

鎌倉市 スマートシティ
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/smartcity/

鎌倉市 市民参加型共創プラットフォーム
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/smartcity/20221201.html

加古川市 Decidim説明資料
https://www.city.kakogawa.lg.jp/material/files/group/90/syuusei1019kikaku0102.pdf

加古川市版Decidim紹介資料
https://www.city.kakogawa.lg.jp/material/files/group/10/r2-2-sumasikyougidecidim.pdf

J-STAGE 市民参加型合意形成プラットフォームの活用
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsaisigtwo/2023/CCI-011/2023_12/_pdf/-char/en

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