利用者への義務
有効な有償残高を使える状態にするか、法令や契約に従って払い戻します。
電子地域通貨は、利用者からお金を受け取った時点で将来の責任を引き受けます。システムの契約が終わっても、その責任は自動では消えません。
有効な有償残高を使える状態にするか、法令や契約に従って払い戻します。
最終利用分、取消し、返品を確定し、加盟店契約に基づいて最後の精算を行います。
残高確認と二重払戻し防止に必要なデータは、システム停止後も一定期間使える状態にします。
「預り金」「未使用残高」「事業終了」「払戻し」は同じ意味ではありません。ここを曖昧にすると、会計処理と利用者保護がずれます。
利用者が先に対価を支払い、記録された価値を使って、発行者または加盟店から商品・サービスの提供を受ける仕組みです。銀行預金や単なる現金保管とは異なります。
発行者が負う中心的な義務は、現金をいつでも返すことではなく、価値に対応する商品・サービスを提供すること。会計上「預り金」「前受金」などの科目を使う場合があっても、勘定科目だけで法的性質は決まりません。資金決済法では、発行額、回収額、未使用残高と履行義務を正確に把握します。
基準日未使用残高が1,000万円を超える場合は、原則としてその2分の1以上を発行保証金等で保全。資金決済法上の「利用終了」は、前払式支払手段の発行業務の全部または一部を廃止することです。事業承継が行われる場合は除かれます。
新規発行だけを止め、既存残高を引き続き使える状態にすることとは区別する。通常時の自由な換金ではなく、発行と使用を終了するときに、保有者へ未使用残高を返す利用者保護の手続です。資金決済法の対象では、公告、申出、払戻しを一体で進めます。
法令上の60日間は最低限の申出期間。利用規模に応じ、十分な期間と周知方法を設計する。受取資金のキャッシュ・フローだけでなく、未使用残高と商品・サービス提供義務を把握し、必要な保全措置を講じます。事業終了時には、その未履行の価値を払戻しまたは承継によって処理します。
5つの質問に答えると、優先して確認すべき事項を表示します。結果は法的判断ではなく、財務局や専門家へ相談する前の論点整理です。
事業費の負担者ではなく、利用者に残高を発行し加盟店へ精算する主体を選びます。
名称ではなく、利用者が対価を支払ったか、原資を誰が負担したかで選びます。
資金決済法の6か月基準に沿って、期限の長さだけを確認します。無期限は「6か月を超える」に含めます。
発行主体によって選択肢が変わります。
地方公共団体が自ら発行する前払式支払手段は、資金決済法第4条の適用除外です。第三者型登録や自家型届出を選ぶ設問ではありません。
発行と使用を止めるのか、別の発行者へ残高を承継するのかで対応が変わります。
何を返すのかは、残高の性質と終了時点の権利状態で変わります。該当する残高を選んで確認してください。
終了時点で有効なら、商品・サービスを利用できる権利が残っています。発行者都合で使えなくする場合は、発行主体に応じた払戻し、利用期間の確保、承継等を検討します。
1万円で1万1,000円分を一体として発行した場合などは、利用者が支払った金額だけ返せばよいとは限りません。債務額と残高区分を確認します。
商工会議所・商工会等が発行する場合は、自治体との委託契約、負担金、補助金、交付条件を確認します。自治体自身が発行する場合は、給付の根拠、失効条件、予算と会計処理を確認します。
純粋な無償ポイントは、資金決済法上の現金払戻義務が原則として生じません。ただし突然失効させれば利用者とのトラブルにつながります。
期限が明確に表示され、実際にも期限後は利用できず、利用権が適切に消滅しているなら、後日の事業終了で自動的に払戻対象へ戻るわけではありません。
同じ地域通貨でも、発行主体によって適用法令と内部手続が変わります。
地方自治法第235条の4では、普通地方公共団体が所有していない現金を保管できるのは、法律または政令に根拠がある場合に限られます。その現金を「歳入歳出外現金」と呼びます。一般に「歳計外現金」と呼ばれることもあります。
自治体の収入として受け入れるなら、歳計現金として歳入科目、利用時の支出、払戻時の支出根拠、年度をまたぐ予算を整理します。
歳入歳出外現金として保管するには、法律または政令の根拠が必要です。条例や会計規則だけで、地域通貨のチャージ代を自由に預かる根拠は作れません。
資金決済法上の利用終了は、発行業務の全部または一部を廃止し、発行と使用の双方を取りやめる場面です。新規発行、利用、払戻し、加盟店精算、データ削除には別の日付を置きます。
利用者全員へ自動送金するだけが払戻しではありません。対象、周知、申出、本人確認、消込みを一つの手続として設計します。
有償、無償、プレミアム、行政ポイント、期限切れを区分します。利用者残高と加盟店未払金も分けます。
未使用残高だけでなく、プレミアム、振込手数料、公告費、システム維持費、問い合わせ対応費も見込みます。
資金決済法の対象なら管轄財務局へ事前相談。自治体は法務、財政、会計、議会対応を確認します。
法定公告だけで終わらせず、ホームページ、アプリ通知、加盟店掲示、広報紙、郵送等を組み合わせます。
対象者、受付期間、申請方法、必要書類、問い合わせ先を明示します。資金決済法に基づく手続では申出期間を確保します。
カード番号、アプリID、登録情報等から権利者を確認します。無記名型では盗難・重複申請の扱いを事前に決めます。
振込後は対象残高を無効化し、払戻日時、金額、方法、承認者を記録します。二重払戻しを防ぎます。
申出期間後の取扱い、会計処理、発行保証金、保存期間、データ削除を根拠とともに記録します。
実務で起こりやすい思い込みを開いて確認できます。
できません。緊急停止が必要な場合でも、利用停止と払戻しは分けて考えます。有効な有償残高を確認し、申出と払戻しの手続を残します。
資金決済法上の適用除外となり得るだけです。期限後に実際に利用できず、残高引継ぎもないことが前提です。期限が来る前に発行者都合で利用を終了すれば、利用規約や契約上の対応が必要になります。
なりません。権利が適切に消滅したか、原資返還義務がないかを確認します。また会計上収益にしても、資金決済法上の基準日未使用残高に含まれる場合があります。
一般的な法律上の当然の換金義務があるわけではありません。会則や利用規約、ポイントの対価性、事業終了条項に基づいて判断します。
プレミアム付きで一体発行している場合は不足する可能性があります。利用者に対する債務額と、有償・無償の区分管理を確認します。
自治体が費用を負担するだけでは決まりません。誰が利用者へ発行し、加盟店へ精算し、規約上の義務を負うかで発行者を特定します。
当然にはできません。自治体所有でない現金を歳入歳出外現金として保管できるのは、法律または政令に根拠がある場合です。資金の帰属を先に確認し、自治体の歳入とするのか、自治体以外の発行者が管理するのかを設計します。
済みません。勘定科目は会計上の表示です。資金決済法上の前払式支払手段に当たるか、利用者にどの義務を負うか、未使用残高をどう保全するかは、規約と実態から別に判断します。
危険です。契約終了と同時に管理画面へ入れなくなると、残高確認や払戻しができません。終了後の出力、保存、協力、削除を契約に置きます。
チェック状態はこの端末のブラウザ内に保存されます。未決定事項を担当者と期限に置き換えるための確認表です。
個別案件では管轄財務局、自治体の法務・財政・会計部門、弁護士、公認会計士、税理士等へ確認してください。
本ページは一般的な実務整理です。制度名称だけで結論を出さず、実際の利用規約、契約、条例、予算、残高データ、システム仕様を確認してください。
誰が残高を管理するのか。誰が利用者へ返すのか。何を返すのか。いつまで受け付けるのか。どの資金から支払うのか。最後まで説明できる仕組みを作って、初めて持続可能な電子地域通貨になります。
終了時点で有効な有償残高は、原則として利用者を保護する。
その方法を、事業開始時に決めておく。
残高の性質、発行主体、予算、契約、システム仕様によって、終了時に必要な手続は変わります。個別事業の論点整理が必要な場合はお問い合わせください。